総合庁舎建設工事 契約金変更案を可決/市議会臨時会
建築1工区86億円に/新年度補正予算も成立
宮古島市議会(佐久本洋介議長)は23日、臨時会を開き、新年度の一般会計予算に2億3700万円を追加する補正予算案を賛成多数で可決した。予算総額は406億7100万円に改められる。市総合庁舎建設工事(建築1工区)の請負契約金額を86億5600万円に増額する案も与党などの賛成多数で可決。電気機械設備工事を建築1工区に組み入れて契約を結ぶ。
補正予算案の歳入は、国庫委託金の450万円や沖縄振興特別推進市町村交付金(一括交付金)1億9500万円などで組んだ。
歳出には、伊良部大橋橋詰め広場観光拠点施設整備事業に8800万円、電子黒板整備事業に1700万円、市海業センター整備事業に8000万円、来間東航路標識灯設置事業に4500万円を盛り込んだ。
新規の遠隔教育システム導入実証研究事業には国庫の450万円を充てた。インターネットを活用して小規模校における遠隔授業及び島外の学校と交流促進事業を実践し、検証する。
これら補正予算案に関する討論では國仲昌二氏と仲里タカ子氏が反対の立場を表明。制限がかかる臨時会においては「議論を深められない」と主張した。一方で真栄城徳彦氏と新里匠氏は予算の必要性を訴えて賛成の立場を取った。
採決の結果、賛成多数で同案を可決した。
3月定例会で議決した市総合庁舎建設工事(建築1工区)の請負契約金額の変更に関する議案でも活発な質疑が行われた。同工区の受注者は大米建設。
同議案は、指名業者の辞退で入札不成立に終わった電気機械設備工事を建築1工区に組み入れる設計変更に伴い、同工区の請負金額を当初の66億2600万円から約20億円増の86億5600万円に改めるというもの。もともと電気機械設備工事費は予算措置されているため、庁舎建設の事業費に大きな変動はない。
質疑では、入札不成立の要因として、技術者や作業員の不足、手持ちの工事の多さが挙げられていることから、設計を変更したとしても同工事を担う業者を確保できるのかという点で懸念の声が上がった。
長濱政治副市長は「大米建設と協議し、この額でいけるということだった。本土の大手と話をしたと聞いている」と理解を求めた。
討論では國仲氏と仲里氏が反対した。國仲氏は議案説明が行われる全員協議会での当局の説明不足を指摘したほか、臨時会での質疑だけでは「事業をきちんと把握して判断することはまず無理だ」と訴えた。
新里氏と濱元雅浩氏は賛成。すでに事業が動き出していることを主張した。
採決が行われ、賛成多数で同議案も可決した。
このほか市税条例の一部改正案と専決処分に関する報告2件も認めた。