地力アップで増産を/さとうきびの日
農業振興会がキャンペーン/ヒマワリの種まき緑肥PR
「さとうきびの日」の関連行事が23日、平良狩俣のほ場で行われた。生産者ら糖業関係者が緑肥となるヒマワリの種をまき、地力アップや雑草の抑制効果をアピールしながらサトウキビの増産を誓った。来期の生産量は宮古地区全体で36万9000㌧を目指す。
「さとうきびの日」は毎年4月の第4日曜日。この日に合わせて県内各地で関連行事が行われる。宮古地区でも「さとうきびは宮古の宝」を合言葉に毎年増産キャンペーンを実施。今年は約50人が集まった。
開会セレモニーで、主催者で宮古地区農業振興会の下地敏彦会長(代読・砂川玄悠副会長)は「サトウキビは地域経済と社会を支える重要な作物であり、特に離島においては代替えが効かない」と基幹作物の重要性を強調。「きょうの行事は次の収穫に向けた土づくりのアピールになる。雑草の抑制、景観の向上、肥料効果によって地区全体の収量が増産につながることを期待している」と話した。
県宮古農林水産振興センターの長崎祐二所長も「サトウキビは重要な作物。県としても広げていこうと施策を打っている」と生産振興の重要性を語った。
平良地区さとうきび生産組合の池間信夫組合長は増産宣言を行った。「農業を取り巻く情勢は農家の高齢化や耕作放棄地の拡大、病害虫などの問題があり予断を許さない」という現状を指摘した。その上で「緑肥を栽培し、雑草を抑制するということは必ずやサトウキビの増産につながる」と緑肥効果をアピールした。
この後、山内義信さんが持つ65㌃のほ場にヒマワリの種をまき、それぞれ地力アップに伴うサトウキビの増産に期待を込めた。
ヒマワリは景観向上にも役立つ。種をまいたほ場は平良狩俣の県道230号線沿い。7月下旬から8月にかけて満開が見られる。
宮古地区では沖縄製糖宮古工場と宮古製糖城辺工場が2018-19年期操業を終えている。原料(サトウキビ)搬入量は2工場合わせて21万8000㌧。宮古製糖伊良部工場と同多良間工場は今も続けている。