子ども人口 8717人/宮古、多良間
前年比30人増
施設増加の上野で伸びる
5日は「こどもの日」。宮古福祉事務所がまとめた2019年3月末現在の宮古島市の子ども(15歳未満)人口は前年より37人増の8555人、多良間村は同比7人減の162人だった。地区全体では30人増え、過去5年減少が続いていた人口が増加に転じている。陸上自衛隊の駐屯地が配備された上野での伸びが全体数を押し上げた。ただ、国の推計で今後は減少が続き、30年には7620人まで減る見通しだ。
宮古島市の旧市町村別の子ども人口は▽平良6380人▽城辺612人▽下地448人▽上野592人▽伊良部523人-。
前の年と比較すると、上野地区の伸びが著しく、135人も増えた。上野地区では陸自駐屯地が配備されているほか、リゾート観光施設の拡充などで人口そのものが急伸。前年より568人も増えている。
子どもの人口も、これらが要因となって大幅に増えたものとみられる。
他の地区は平良が前年と比べて94人、城辺は19人減少した。下地は14人増、伊良部でも1人増えた。
市の子ども人口は過去5年連続で減少を続けていたが、上野が伸びたことで全体数を押し上げ、6年ぶりの増加に転じている。
一方、村の子ども人口は前の年より7人減り、2年連続の減少となった。
国立社会保障・人口問題研究所が18年推計の「日本の地域別将来推計人口」を参考に作成した将来人口によると、市の人口は30年に7475人、45年には6235人になる見通しだ。村も30年に145人、45年は125人と減り続ける。
地区全体で見ると30年は7620人、45年には6360人まで落ち込む。
宮古地区の子ども人口は1965年当時3万人を数えたが、70年には2万4000人まで減った。さらに5年後の75年には2万人以下に、2005年には1万人を割り込み減少の一途をたどった。ここ数年は8000人台で推移している。
「こどもの日」は、子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかるとともに母に感謝する国民の祝日。5日から11日までは「児童福祉週間」(宮古管内は4月23日から5月11日)。