咬傷事故件数は37件/18年度宮古
狂犬病予防接種率56%
県宮古保健所管内の2018年度における犬による咬傷事故件数(速報値)は37件となり、咬傷犬は43匹となった。件数は前年度と同値となり、他の保健所の数値がまだまとまっていないことから比較はできないが、17年度の37件については沖縄本島の36件よりも多く、八重山の24件を13件上回り、高い数値となっている。狂犬病予防接種率は56%。12日からは市の2019年度狂犬病予防集合注射もスタートしており、関係機関では積極的な接種を呼び掛けている。
管内における37件の事故件数のうち、咬傷犬については、43匹となり前年度を2匹上回っている。
発生時係留犬は前年度の28匹から減って17匹。飼い主不明・野犬も15匹から8匹に減っている。
また、咬傷犬のうち狂犬病予防注射接種済みは前年の9匹から1匹増えて10匹となった。
咬傷事故件数が多いことについて、同所では「管内においては病院側からの情報提供も含め、保健所に情報が集まる環境が構築されているので数字が出ていると思う。それでも数値は高いので減らしていく努力が必要」と話した。
咬傷事故件数が多い同所管内における狂犬病予防注射については、年々登録頭数が増加する一方で接種率は下降傾向が続いている。
2012年度に69%だった接種率は14年度に60%を割り込み58%となり、3年連続で60%を下回った。17年度に61%と再び60%台となるも、18年度は再び56%になっている。
12日に行われた1回目の狂犬病集合予防注射では94匹が接種。6月30日まで計8回実施することから、積極的な接種が求められている。
県によると、日本国内では1957年を最後に発生はない。ただ、半世紀にわたって発生がなかった2013年7月に台湾で確認されており、狂犬病の侵入リスクは高まっている。