クジャクの営巣卵駆除/城辺長間 箱わなで初捕獲も
急増するインドクジャクの駆除作業で、宮古島市が営巣卵を駆除する新たな試みを始めている。専門の研究所に依頼して13日から実施しており、15日午前までの作業で13個の卵を巣から取り出した。今年度から始めた箱わなでも同日までに1羽を捕獲した。市は営巣卵の駆除と成体捕獲を同時に実施してクジャクの増殖を食い止めたい考えだ。
営巣卵の駆除は繁殖期を狙って13日から4日間の日程で実施している。場所は城辺北海岸の山林内。探索犬を使って営巣卵を見つけて卵を取り除いている。
15日の朝に行った作業では5個の卵を取った。大きさは7~8㌢で重さは80㌘ほど。鶏卵より堅い。
駆除を実施する南西環境研究所によると、クジャクの巣には4~6個の卵があるといい、多い巣では10個を超えることもある。
同所は6月にも営巣卵の駆除を行い、秋口にはくくりわなを使って成体の捕獲を実施する。これら一連の作業と調査を通じて島内におけるクジャクの生態と生息域などを分析し、より効果的な駆除計画を立てて次年度以降に生かす。
一方、箱わなを使った成体捕獲も今年度から始めている。城辺長間に仕掛けた箱わなでは15日までに1羽を捕獲した。市は範囲を広げて捕獲数を増やす。
担当する市環境衛生課では「これまで同様、猟友会による銃器を使った駆除のほかに、わなを使った捕獲や営巣卵の駆除も同時に行うことで駆除効果を高めていきたい」としている。
外来種のインドクジャクは、島全域に生息しているとみられる。近年は農作物を食い荒らしたり、畑を荒らしたりする被害が各地から寄せられている。