「戦争、起こさない」
北中で平和集会/知念さんが沖縄戦解説
北中学校(友利直喜校長)は19日、平和集会を同校体育館で開いた。元校長の知念安則さんが悲惨な沖縄戦の史実を解説し、「なぜ戦争が起きるのかを知り、起こさないようにすることを考えてほしい」と訴えた。参加した生徒たちは沖縄戦を学び、平和の尊さについて考えた。
同集会は地域の講師から宮古島における戦争を知ることで、生徒たちが生命の尊重や個人の尊厳などについて考える機会にすることを目的に行われた。
知念さんは、日本が戦争を始めた理由として、日本が先頭になって東アジアの繁栄を作る「大東亜共栄圏」構想や、全世界を天皇の下に一つの家族にする「八紘一宇」の考えを挙げた。
沖縄平和祈念公園の「平和の礎」に刻まれている沖縄戦の犠牲者の数は、沖縄県が約15万人、県外約7万7000人、外国約約1万5000人の計24万人に上ることを説明。犠牲者は軍人よりも民間人が多かったことを強調した。
沖縄戦の特徴には▽国内唯一の地上戦で多くの住民を巻き込んだ▽本土決戦を遅らせるための捨て石作戦だった▽集団自決が起きた▽日本兵による住民虐殺があった-を挙げた。
また、治安維持法によって思想や言論の自由を奪い、反政府・社会運動を弾圧したことや、大本営発表により正しい情報を国民に伝えなかったことも説明した。