「母の愛」で支援拡充/宮古更生保護女性会
16団体が賛同公演/収益一部、施設に寄付
宮古更生保護女性会(新城美津枝会長)の第35回チャリティーショー「青少年に母の愛を」が6日、平良のマティダ市民劇場で開かれ、会員が所属する16の教室や団体が出演して洗練された踊りを披露した。満場の観客は、過ちを犯した人の立ち直りを支える更生保護活動の趣旨に理解を示しながら華やかなステージを満喫した。収益金の一部は保護施設に寄付された。
「更生保護」は、非行や犯罪に陥った人たちが再び社会の一員として立ち直ることを助ける制度。これを広く社会に周知する運動を展開しているのが更生保護女性会だ。子育て支援活動にも取り組んでいる。
公演は、久田流根間幸子舞踊研究所の「とうがにあやぐ」で幕を開けた。玉城流敏風会は「上り口説」を披露して花を添えた。
主催者あいさつで新城会長は「私たちは青少年が安心して生き生きと暮らせるように、人を思いやり、寄り添うという先人たちから受け継いだ活動を展開してきた。これからも、家庭や地域、社会で見守り、人の子もわが子という気持ちで支え合っていきたい」などと話し、更生保護活動への理解と協力を呼び掛けた。
来賓出席した下地敏彦市長は「チャリティーを通じ家庭、職場、地域において保護活動への理解を深めてほしい。一致協力できる体制を構築するきっかけにしたい」と話し、公演開催に伴う相乗効果を期待した。
この後、会員が所属する教室や団体が琉舞や日舞などの踊りを発表した。それぞれ華やかな衣装を身にまとって日ごろの練習の成果を披露。観客は演目ごとに大きな拍手と指笛を送って出演者をたたえた。
第2部では、那覇市にある更生保護施設「がじゅまる沖縄」にチャリティー収益金の一部が贈られた。那覇保護観察所の城間あけみさんは「がじゅまる沖縄という施設は、刑務所を出た人たちの立ち直りを支える民間の施設。いただいた寄付金はがじゅまるの大きな力になる」と感謝した。
最後を飾ったのは宮古保護区保護司会の皆さん。漲水のクイチャーを踊り、盛況のうちにチャリティー公演を締めくくった。