無届けで整地、木伐採
来間島砂浜
市、業者に義務履行求める
来間島の来間漁港に隣接する海岸線の砂浜が宮古島市の森林整備計画では「普通林」と区画されていることが分かった。砂浜を含む一帯は来間部落会の所有地で、現在、業者への賃貸問題があり住民間で対立がある。
森林法では普通林を伐採する場合は行政機関への届け出が必要だが、賃貸問題に絡み、届け出義務を知らなかった業者が無届けのまま重機を入れて整地し雑木を一部伐採した。
市みどり推進課は4日に市民から連絡を受け、現場を確認。届け出義務があることを伝え、業者は作業をいったん止めた。同課は整地の範囲など整備計画を提出するよう求めている。保安林ではなく普通林であり、また大規模な開発行為でないことから届け出さえすれば作業は進められるという。
海岸線は一般的に国有地と見られるが、同地は水際までほとんどが部落有地。長い期間のうちに海岸線が浸食され、部落有地まで迫ってきたものと見られる。市みどり推進課の根間正三郎課長は「現状では砂浜の部分もあるが、市の森林整備計画で普通林の区画となっているため、法律に基づいて、伐採行為を行う場合は届け出を行うよう求めた。しっかりと手続きさえすれば工事ができないということではない」と説明した。
賃貸問題では部落会役員と一部住民との間で意見の対立が起こっている。住民らは賃貸について具体的内容が分からないとして説明会の開催などを求めている。