チームの和力に変え
仲間と切磋琢磨
それぞれの目標に向かって汗を流す部活やサークルにスポットを当てた。宮古高校野球部は「意識改革」をテーマに甲子園出場を目指す。子ども以上にフットサルに熱中するのはママさんチームだ。宮古陸上クラブは底辺拡大を目的に結成された。各チームの目標や夢を紹介する。
悲願の甲子園出場を/宮古高校野球部
昨年の県秋季大会で4強入りした宮古高校野球部。部員30人が一丸となって悲願の甲子園出場を目指す。
投手陣は、県秋季大会で活躍した平良誠弥を中心に、平山将也、砂川伊徳、下里大弥の右の4投手がそろう。投手を中心に守り勝つ野球で試合に臨む。
今年のテーマは「意識改革」。神山昂監督は「スーパープレーはずっと出ない。正面に来た球を確実に処理することが大事。平凡なプレーが勝敗を分ける」と話す。
そのためには生活面の充実を選手に求めている。「1日24時間をどう使うか。整理整頓など基本的なことをきちんとすることが、社会人になっても成功することにつながる」と語った。
県秋季大会準決勝で敗れ、九州大会への切符をあと一歩のところで逃し、悔しい思いをした。主将の下地直人は「相手のペースに合わせてしまう悪いくせがある。全員で声を出してチームのムードを高めたい。目標は甲子園出場、そして1勝を挙げること」と掲げた。
明るく、楽しく、美しく/ママさんフットサル3チーム
毎週水曜日の午後7時から2時間、市民球場の室内練習場にはフットサルに熱中する女性たちがいる。その多くはサッカー少年の母親。3チームが合同練習を行いながら互いの交流を深めている。
メンバーほとんどが初心者。親子フットサル大会で競技の楽しさに触れたことをきっかけに、結成が進んだ。
「なでしこ北ママ」は結成3年目。競技歴が長く、3チームの中では実力ナンバー1。主将の美里厚江さんは「みんなで楽しみたいので、もっとチームが増えてほしい。大会も多くなればさらに活気が生まれる」と話した。
東小サッカー部の母親らによる「マティダフレア」は、太陽のように明るい選手がそろう。練習や試合でも常にハイテンション。主将の平良美奈子さんは「プレーして楽しさや難しさが分かった。みんな上達しているので試合が楽しみ」と満面の笑みを見せた。
「さざんびぃ~なす」は南小サッカー部の母親が結成。美しく、華麗なプレーを信条にしている。主将の亀山澄子さんは「ママさんたちの交流の場になっていることが素晴らしい。これからもサッカーを通して輪を広げていきたい」とほほ笑んだ。
走る楽しさ実感/宮古陸上クラブ
陸上競技の底辺拡大を目的に結成された「宮古陸上クラブ」。小学生35人が毎週土曜に合同練習を行い、走る楽しさを実感しながら汗を流している。
結成したのは宮古島市陸上競技協会。以前から全国大会などに出場する児童らを支援していたが、正式にクラブを設立することで指導面や資金面の支援を強化した。
将来的には全国で活躍する選手の育成を目指すなど、無限の可能性を秘めた子どもたちの姿に大きな夢を重ねている。
現在は俊敏性を高めるトレーニングなど体作りのメニューが中心だ。リレー形式で実施するなど競い合う楽しさも伝えている。
競技力だけでなく、規律や規範などの精神面の育成、チームの団結心を養い青少年の健全育成に寄与することも狙いだ。おそろいのTシャツの背中には「努力の上に花は咲く」と記された。
多良間由也君(南小3年)は「練習は楽しい。前より素早く動けるようになった」と白い歯をこぼした。
新城佑依さん(平一小2年)と里依さん(同5年)は姉妹で参加。里依さんは「足が速くなりたいと思って参加した。練習は最初きつかったが、今は楽しい」と話した。