労働災害19件発生
過去最多に迫る勢い
宮古労基署管内
沖縄労働局はこのほど、2019年上半期(1月~6月)の県内労働災害発生状況をまとめた。宮古労働基準監督署(小池雅弘署長)管内で、休業4日以上の労働災害は19件(前年同期比1件減)発生していることが分かった。
下半期には労働災害が増害する傾向にあることから、過去最多となった18年の労働災害発生件数52件を超える可能性があるとして、同署では事業所などへ自主的な労働災害防止の取り組み強化を行っていくよう呼び掛けている。
業種別に見ると建設業が7件(前年同期比3件増)、陸上貨物運輸事業1件(同1件増)、製造業2件(同3件減)、運輸を除く第3次産業9件(同1件減)となっている。建設業の労働災害の特徴として▽発生件数は業種別で最多▽休業期間は他業種に比べ長くなる傾向▽事故は転落、墜落災害が多い-となっている。
同署管内の18年の労災は52件で17年の44件に比べ8件増加し過去最多となったが、19年はそれを上回る可能性があることから、同署では危機感を持っている。また、宮古地区では11年以降、死亡災害は発生していないものの、今月21日に伐採作業中に脚立から転落した男性が死亡しており、この事故が労働災害となった場合は7年8カ月ぶりの発生となるという。
これらを踏まえて、同署では建設現場のパトロールなどを強化していくとともに、各企業にも自主的な労働災害防止の取り組みの強化を行うように呼び掛けていく方針。小池署長は「年末に向けて労働災害は増える傾向にある。建設現場のパトロールなどを重点的に実施し、労働災害を防止するように取り組んでいく」と強調した。
一方、同署では墜落や転倒などの労働災害だけでなく、職場での熱中症対策として、▽日よけで直射日光を避ける▽通気性の良い服装とつば広の帽子(首と頭を直射日光から守る)の着用▽積極的に水分や塩分の補給▽風通しの良い休憩場所を設け適度に休憩する-などの予防策を訴えた。