瞬間風速46・6メートル/台風9号
宮古、20時間暴風域/1人けが 停電1万4000戸
大型で非常に強い台風9号は8日から9日にかけて、宮古島地方を約20時間、暴風域に巻き込んだ。最大瞬間風速は平良下里で46・6メートル(9日午前1時27分)、雨量は各地で200ミリを越えた。軽傷者が城辺で1人。停電は宮古島市と多良間村の計1万4000戸で発生し、市民生活に影響を与えた。空の便は9日午後から運航再開となった。
宮古島地方気象台によると、同地方が暴風域に入ったのは8日午前11時ごろで、9日午前7時ごろには抜けた。宮古島への最接近は9日午前0時で西北西50キロを通過した。
中心気圧は925ヘクトパスカル。予報では勢力が発達して猛烈な台風になると見られていたが、非常に強い勢力のままだった。
7日午前0時から9日午後4時までの降水量は、城辺新城で280・5ミリ、平良下里で226・5ミリ、鏡原で260・0ミリ、下地島で202・0ミリを観測した。多良間は計測器が故障したため、データがないという。
軽傷者は88歳の男性で、午後7時19分に台風対策中に頭部を負傷。その後、県立宮古病院へ搬送された。
平良松原の大型ショッピングセンターでは、一部の店舗のトタン屋根がめくれ、隣接する病院の駐車場の車両3台に接触して損壊する被害があった。
停電は最大で宮古島市が1万3730戸、多良間村が470戸で発生した。9日午後3時現在では宮古島市が9500戸、多良間村が170戸で停電が続いている。
市クリーンセンターは停電の影響によって焼却炉が停止しているが、ごみの回収や持ち込みは10日から可能という。
宮古島市が開設した8カ所の避難所には24世帯30人が、多良間村が開設した1カ所には2世帯3人がそれぞれ避難した。