「弾薬庫用地、早期売却」
10月着工報道受け地権者/防衛省保良鉱山計画
宮古島への陸上自衛隊配備計画で防衛省が城辺保良地区にある鉱山での弾薬庫などのミサイル部隊関連施設建設を10月に着工するとした一部報道を受け、同鉱山を運営する建設会社の社長は23日、宮古毎日新聞社の取材に「防衛省とは用地について調整を進めているが、売買契約はしていない」と話した。弾薬庫建設用地内には名義変更されていない一部土地があり、同社が「時効取得」を求め裁判所に提訴している。同社長は裁判が継続中であるため、現在は売買契約ができないことを示唆。「私としては早めに進めて、保良地区の活性化につながればと思っている」と述べ、裁判の結果を見極めた上で早期に売却する考えを示した。
同社長は「私は弾薬庫誘致に反対しているわけではない。保良地域は少子高齢化が進んでいる。自衛隊が来れば子供が増える。また、温泉を利用してお年寄りたちに安らぎを与える施設を造り、活性化につなげてもらいたいという思いだ」と語った。
宮古島における陸自配備計画は、2019年3月に上野千代田に駐屯地が開設し警備部隊が配備された。
城辺保良地区の保良鉱山にはミサイル部隊の関連施設として弾薬庫や射撃訓練場などが建設される計画となっている。
建設される施設(弾薬庫)には多目的誘導弾や迫撃砲弾などが保管される予定で、同弾薬類は2019年3月に開設した宮古島駐屯地に、事前説明がないまま保管されていたことで、住民が反発。沖縄防衛局は弾薬類を島外に搬出したと発表していたものと同様の弾薬類となる。