新築賃料 上昇率平均15%超/おきぎん経済研究所
宮古18年度住宅動向
1R~1LDK5万7100円/住宅不足の影響顕著に
宮古島市における2018年度新築貸家の平均賃料が、前年度と比べて平均15%超上昇している。1R~1LDKは同比15・6%増の5万7100円、2K~2LDKは同比14・9%増の7万3900円で、いずれも県平均を上回った。全タイプの貸家に「不足」が生じており、管内の好況な景気動向に伴う需給のアンバランスが賃料押し上げの背景にある。おきぎん経済研究所のまとめで分かった。
調査は、不動産情報サイト運営会社からのデータ提供と賃貸物件管理会社へのヒアリング等で行った。
県全体の新設貸家着工件数は1万663戸で前年度と比べて6・1%減少しているが、宮古島市は86・9%増の1680戸の着工があった。県内最高の着工割合で、2番目で50%増の南城市を引き離している。
賃貸物件の平均稼働率も99・5%と石垣市と並んで最も高い。研究所は「建築工事等による法人の借り上げ需要が増加している」と宮古管内における旺盛な建設需要を要因に挙げた。
部屋のタイプ別賃料は新築、中古を問わず軒並み上昇している。新築はすべてのタイプで10%超え。3K~3LDKは前年度の6万8000円より1万1000円(16・2%)も高い7万9000円となった。
中古は、1R~1LDKの平均賃料が4万6700円と小幅4%の上昇にとどまっているが、2K~2LDKは前年度比11・7%増の5万7200円、3K~3LDKでも同13・2%増の6万2600円と10%超えの上昇が見られた。
物件の需給バランスのヒアリング調査では、宮古島市は全タイプが「不足」していることが分かった。
研究所は「公共、民間工事の増加など建設関連事業者による借り上げの需要が増えており、市内全域で不足している」と分析すると共に景気の高揚と建設ラッシュという近年の社会環境が、厳しい住宅事情の背景にあるとの見方を示している。