キビ被害2億3700万円/台風13号
葉裂傷も折損系少なく/オクラなど野菜730万円
宮古島市は6日午後、台風13号による農林水産物の被害速報を発表した。基幹作物のサトウキビの被害額は2億3700万円で全体の約95%を占めた。葉の裂傷は全域で見られたが折損系が少なく、被害は比較的抑えられている。野菜はオクラなどで730万円の被害があった。そのほか、海中公園施設の一部損壊など水産関係の被害額が495万円となっている。
サトウキビは、長時間にわたって暴風にあおられたことから大きな被害が懸念されていたが、全体被害率は3・99%に収まった。
各地域のサトウキビは倒伏し、葉がちぎれる被害が出ているが、市農林水産部は「前の台風の強さと比較して被害が大きくなることを心配したが、思った以上に抑えられた」とし、折損系の少なさを挙げた。
ただ、地域によっては被害が大きく、特に海岸沿いの畑のサトウキビでは梢頭部の折損が見られる。葉の裂傷範囲も大きかった。城辺の吉野、保良、福北、平良狩俣のほか、伊良部島で被害が際立つという。
塩害については、「(全体的に)台風の通過後にまとまった降雨があったことから影響は少ないものと考えられる」としている。
野菜は主に露地のオクラで被害があった。強風による果実のすれ、葉のちぎれにより、1カ月程度出荷が停止される見込みだ。パパイヤでも被害があった。
施設栽培では、アスパラガスやゴーヤーの一部で被害が確認されている。
畜産被害額は、家畜の施設で500万円あった。
被害調査は6日午前に実施した。市をはじめ県、製糖工場、JAなど関係団体の職員が宮古全域のサトウキビ畑を見て回った。