宮古島でも幼虫確認/ツマジロクサヨトウ
石垣ではキビへ食害も
【那覇支社】食物の葉などに食害を及ぼすツマジロクサヨトウが宮古島でも確認されていたことが10日までに分かった。県病害虫防除技術センターによると、8月23日、飼料用トウモロコシのほ場で幼虫2匹が見つかったという。宮古島で同害虫が確認されるのは初めて。石垣島では8月28日、サトウキビへの食害が国内では初めて確認されており、同センターは農薬の散布を呼び掛けている。
ツマジロクサヨトウは今年7月、国内では初めて鹿児島県で発見された。同害虫は急速に分布を広げており、同月中には県内でも多良間村と恩納村で見つかっている。
同センターの担当者は「現在まで、宮古島では1カ所のほ場でしか確認されていない」とする一方で、「一晩で100㌔以上飛ぶ虫なので、注意が必要」と強調した。宮古島で幼虫が見つかったほ場では、すき込みによって防除対策を実施したという。
また、これまで国内では確認されてこなかったサトウキビへの食害が石垣島で見つかったことで、同センターは「現在のところ、石垣島のみで(サトウキビへの食害)発生が確認されているが、多発すると被害が拡大する恐れがある。他の地域でも、ほ場をよく見回り幼虫の早期発見・早期防除に努める」よう呼び掛けている。
石垣島で食害が確認されたのは今年夏植えしたほ場といい、同センターの担当者は「夏植えされたサトウキビは、今のところ根が十分に発達していない。粒剤の農薬は根が成長するまで効果が出にくい状況にある。散布する農薬が効果が出やすい」と強調していた。