サシバは友達 守ろう/保護合同パトロール
子供たち参加、出発式/「寒露」に飛来も確認
「サシバは友達、みんなで守ろう」-。2019年度サシバ保護合同パトロールの出発式(主催・市環境衛生課)が8日、市役所伊良部庁舎前で伊良部島小学校・中学校の児童生徒らが参加して行われた。式では、宮古島市の「市鳥」サシバを保護することの重要性を再確認した。また、「寒露(かんろ)のタカ渡り」として知られるサシバの飛来数調査も同日から始まり、宮古野鳥の会によると午後1~同3時の間に約300羽の飛来を確認したという。同調査は21日まで実施する。
主催者あいさつで、市生活環境部の垣花和彦部長は「2014年度から飛来数は1万羽前後だったが昨年度は2万羽を超えた。うれしいことだが安心できない。こうした活動を通してしっかりと保護の大切さを訴え、飛来数が増えることを願っている」と述べた。
また、県自然保護課の比嘉貢課長(代読)も「サシバが訪れるこの素晴らしい自然環境を次世代に引き継ぐため各種施策を積極的に推進していきたい」と意欲を示した。
宮古野鳥の会の仲地邦博会長は、サシバの生態や飛来調査の結果などを紹介しながら、しっかりとしたデータを基にさらなる保護活動の充実を呼び掛けた。
そのほか、決意表明では伊良部島小学校の浜川大雅君(6年)が「最近、伊良部島は海岸沿いの建設ラッシュなどで緑が少しずつ減ってサシバが休息する場所も少なくなっているように感じる。サシバが安心して暮らせるようにするには私たちが環境保全に取り組む必要がある、1人でも多くの人にサシバ保護の大切さを伝え、これからも島の空一面をサシバが羽ばたくように願っている」と述べた。
出発式後、宮古島警察署のパトカーと市の広報車などで、サシバ保護や鳥獣保護思想の啓蒙(けいもう)パレードに出発した。
同広報パレードは伊良部島内、宮古島内の主な飛来地区を対象に宮古島署などと連携して行う。