外国人労働者が急増/市9月末現在
570人、1年半で1.7倍に/人手不足背景 ホテル、建設多く
宮古島市に住民登録する外国人が激増している。特に昨年から今年にかけての増加が顕著だ。人手不足を背景にリゾートホテルや建設会社で働く外国人が増えているのが要因。昨年3月末に332人だった外国人が今年3月末には498人に増えた。さらに9月末には570人となり、1年半で1・7倍になった。大学生らをインターン(研修生)として数カ月間、受け入れる企業もあり、宮古島に住む外国人の実数はさらに増える。
2009年3月末には205人の住民登録があり、国別ではフィリピン81人、中国31人、アメリカ23人、ベトナム22人と続いた。14年は208人、17年は265人となったが国別の傾向は変わらなかった。18年には332人となりインドネシアとベトナムの増加が目立った。
19年3月末は1・5倍の498人と激増した。最も多いのはベトナムの118人、次いでフィリピンの84人、インドネシア51人、中国48人、カンボジア43人、韓国39人と続く。9月末にはさらに増え570人なっている。特にベトナムは半年間で50人増え、168人となった。
男女別で見ると男性4割、女性6割の比率。カンボジアは全員、フィリピンはほとんどが女性。ベトナムは男性64人、女性104人となっている。
外国人が増える背景には人手不足や今年4月に施行された在留資格の枠を広げた改正入管法があるとみられている。
3年前から外国人が働く市内の大手建設会社にはベトナム、スリランカ、インドネシアの25人がいる。同社は「当初は相手側からの受け入れ要請があり、国際貢献の意味合いが強かった」と振り返る。「島の若い人は集めにくいので、人手不足の中、働いてくれる彼らには助かっている」と話した。同社の外国人は19歳から23歳と若く、主にコンクリート圧送や型枠、鉄筋などの業務に就いているという。
7年ほど前から研修生を受け入れているという市内ホテル関係者は「宮古島の人たちは、外国人に対しても違和感なく対応するので、彼らも定着しやすいのではないか」と話した。