「国の責任で復興目指す」/衛藤晟一沖縄相
首里城で現場視察
【那覇支社】衛藤晟一沖縄担当相は4日、首里城の火災現場を視察した。焼失した首里城正殿、北殿、南殿などの被害状況を視察した衛藤沖縄担当相は、「改めて大きなショックを受けた。一刻も早く修復計画に取り組まなければならない」と力を込めた。政府、内閣が一丸となり「国を挙げて、修復に取り組む」とも述べ、予算措置なども「国立公園なので、国の責任で行う」と語った。
視察後、記者団の質問に答えた衛藤担当相は、「30年余りの歳月を掛けて、ようやく再建修復した首里城正殿などが、ほぼ全焼したことを間近に見て、被害の大きさを改めて痛感した」と語った。
その上で、「首里城は歴史、文化、伝統を凝縮したものだ。県民には、大きな心の痛手になったことを大変、心配している」と話し、「関係閣僚も全員、一致した考えなので、一日も早い復興を目指す考えだ」と強調した。
復興にかかる予算措置については、「具体的に詰めてはいないが、必要な予算があれば、必ず計上するという総理、内閣の一致した考えがある」と説明した。補正予算を組むのか、次年度予算に組み込むかなどの具体的な内容については今後、具体的に検討することなどを話した。
玉城デニー知事が「2022年までに、再建計画をまとめたい」とする意向であることに対して、衛藤担当相は「当然、県とも十分に協議しながら、復興にかかる設計や、がれきの撤去作業も同時に進めていく」と述べた。
衛藤担当相によれば、警察、消防などの捜査の関係で、担当相自身も首里城正殿がある「御庭(うなー)」へ入る最後の門である「奉神門」の内階段から視察を行った。全体の被害状況の説明などは、首里城公園管理事務所の鈴木武彦所長が行った。