防衛省 土地9割取得/保良鉱山地区
建設反対派は抗議継続
弾薬庫着工から1カ月
宮古島への陸上自衛隊配備に伴う城辺の保良鉱山地区への弾薬庫建設工事に関して、防衛省は全体面積約19㌶中約17㌶を取得したことが7日までに分かった。同工事が着工してから1カ月で約6㌶の土地取得が進み、約9割に達したことになる。沖縄防衛局では今後も施設整備を着実に進めていく方針を示している。一方、配備に反対する市民団体らは連日、工事車両の入り口付近で座り込みなどで抗議活動を続けている。
宮古毎日新聞社の取材に対し、同局は保良鉱山地区において現在、赤土等流出防止対策および造成工事を実施しており、用地取得の進捗(しんちょく)状況については現時点で全体面積約19㌶中約17㌶における土地の不動産売買契約を締結していると回答。
建設に反対する住民らが抗議活動を展開していることについては、「陸自部隊配備に際し、その任務遂行に必要な弾薬を保管するのは一般的なことだが、保管に必要な火薬庫の安全性を懸念する住民がいることは防衛省としても十分認識している」と話した上で、住民説明会などで▽火薬庫は関係法令に基づき整備し保安距離を十分確保している▽火薬庫がどのような構造になっているのか-などを分かりやすく図示するなどして説明してきたと述べた。
また、「宮古島への陸自部隊配備は南西防衛体制に極めて重要な取り組みで防衛省としても市と調整しながら保良地区における施設整備を着実に進めていきたい」との方針を示した。
同地区に整備される施設は地対艦誘導弾や地対空誘導弾、その他部隊が使用する弾薬などを保管する「火薬庫3棟」、隊員が射撃訓練を室内で行うための「覆道射場」、隊員が訓練の準備やさまざまな管理業務を行う「廠舎(しょうしゃ)」などを予定している。
一方、建設工事に反対するミサイル・弾薬庫反対!住民の会の下地博盛共同代表は「説明会を開催してほしいと沖縄防衛局へ要請しに行ったが、再度の説明会はしないということだった。いろいろな問題はあるがとにかく工事を止めたい。赤土等流出工事が終了したら造成工事が始まる。地域以外からの応援も受けながら工事ストップ目指して取り組んでいく」と話した。