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社会・全般
2019年11月10日(日)8:54

【花は島いろ】渡真利一夫さん(65歳)/JF沖縄信漁連会長

職員一丸で懸案に対処


渡真利一夫さん

渡真利一夫さん

 【那覇支社】那覇市前島の沖縄水産会館にある漁業者向けの金融機関、県信用漁業協同組合連合会(JF沖縄信漁連)で、代表理事会長を務めるのは、上野宮国出身の渡真利一夫さん(65)。

 2017年の選任で、任期は3年間。渡真利さんの前職は、宮古島漁業協同組合の代表理事組合長。宮古地区の漁協組合長からJF沖縄信漁連会長となるのは初めてといい、就任後の生活は「月曜日から金曜日までは業務をこなし、金曜日の最終便で宮古に帰って日曜日の最終便で那覇に戻るパターンを繰り返している」と話す。

 宮古から会長に赴任するに当たり、渡真利さんは「これまでとは畑違いの分野だが、初心に戻って業務内容の把握に努めるとともに、自分らしく役職員との意思の疎通を図っていくことを大事にしたいと考えた」と振り返る。

 JF沖縄信漁連は、県内の会員や組合員などを中心に、貯金や融資などの金融業務を行う機関として、1971年10月に設立された。現在、本店に加え、22代理店を構える。就任して2年4カ月となる渡真利さんは、「常日ごろから、魚業者の負託にどう応えて、財政的な面でもどう貢献していくかを、信念としている」と強調した。

 また、会長就任以降は、長年の懸案事項であった不良債権処理に集中して取り組み、2年間でめどを付けたという。「職員一丸となって取り組んだ努力の成果に尽きる。職員には相当苦労を掛けたので、感謝している」と話した。

 このほか、就任後に宮古の3漁協を客観的に見て分かったこととして、「県内のどこの漁協よりも、伸びる要素や可能性を秘めている。(宮古は)漁業の技術もしっかりしていて、漁協の規模からしても他に比べ優秀な生産者がそろっている」と述べた。

 残り任期の会長職の総仕上げとしては、全国の信漁連で最大の課題である広域合併問題に向き合っている。「現状や将来を見据えれば合併もやむなしとか、組織が大きくなると細かいところまで目が届かない懸念があるなど、賛否両論がある」と説明した。

 会長として多忙な業務をこなす渡真利さん。それでも、「(週末は)宮古で仲間や知り合いと会って話し込んだり、家でのんびりくつろいでリラックスできる。那覇では、毎週1回、アパートから奥武山公園まで歩いて適当に運動したりして、リフレッシュしている」と意気軒高な様子で話していた。


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