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社会・全般
【行雲流水】未来への岐路
宮古には今、心配事が山積している。そのことについて、いろいろな団体や個人が発言をしている。一つには観光ブーム、もしくは観光バブルについてである
▼観光業の経済効果は大きいが、地域の許容範囲を超える、いわゆる「オーバーツーリズム」には問題がある。沖縄観光コンベンションビューロー会長の下地芳郎氏は「観光は県民の幸せにつながらなければならない」と語っている。しかし、宮古の場合、家賃は以前の約2倍、東京並みだと言われるが、賃金は低いままで、市民にとって住みづらい社会になっている
▼関連して、垣花恵子氏は生命と水の根源的な関わりを「水の記憶」に書き、水不足と水の汚染は生命を脅かす最たるものであると書いた。また、「命の水を守ろう」講演会・シンポジウムが開催され、3名の専門家は「観光による水不足と、基地が地下水に及ぼす危険性」について警鐘を鳴らした
▼保良自衛隊弾薬庫建設反対集会では住民代表の下地博盛氏が反対する理由を述べ、軍事評論家の小西誠氏は「有事の際はもちろん平時でも火災の可能性がある。生活圏の近くに弾薬庫を置くこと自体がおかしい」と述べている
▼そもそも、「アメリカは大規模な戦争の脅威を回避するため中間ステップとして制限戦争に入るという構えである。アメリカにとってはともかく、その舞台にされる第一列島線上(奄美、沖縄)の方はたまったものではない」(三上智恵・元琉球朝日放送キャスター、映画監督)▼どんな未来になるか。宮古はいま重要な岐路にある。(空)