災害時に外国人支援
サポーター養成講座が開講/県国際交流・人材育成財団
県国際交流・人材育成財団は12日、市働く女性の家(ゆいみなぁ)で2019年度災害時外国人支援サポーター養成講座を開いた。講座は災害時に外国人を支援し行政や地域住民との橋渡しを担うサポーターを養成し、県内の防災・減災と多文化共生社会の推進を図ることを目指すためのもので県内各地で開いている。宮古島市では行政関係者や市民ら18人が受講した。講座は14日までの3日間で、「災害時にデマとどう向き合うか」や「災害時に役立つやさしい日本語」、「避難所運営」などについて学ぶ。
最初の講義では同財団国際交流課の葛孝行主幹がスライドを通して災害発生時の外国人支援の課題について述べた。講座では災害時外国人支援事業の導入の経緯や外国人支援に関する防災協定の締結について解説した後、沖縄・日本で暮らす外国人についてグループワークの記述形式で受講者が知識を深めた。
これらを踏まえた上で、災害時に要支援となる県内での外国人は県民の約7%に当たる9万8000人いることや在住外国人が直面する言語や日本の制度、異文化に対する差別と偏見といった壁、災害時に外国人の受ける二重被害などを取り上げ、災害時外国人支援サポーターの重要性を市民らに説明した。
受講者のオーストラリア人女性は「壁」について「日本に住んで20年以上になるが、一番の壁は漢字、言葉。読めば分かるはずと資料を渡されても読んで理解するのにとても苦労する」と実体験を話した。別の受講者は「台風が近づくと島の人たちはスーパーで食料品などを買いだめする。外国人は、なぜ買いだめするのか知らないと思う。そういうことも教えてあげないと分からない」と話した。