本島でもキビ収穫始まる/2010~11年産
4年連続の豊作期待
新しい年を迎え、サトウキビの収穫が各地でスタートした。生産農家は寒空の下で収穫作業に精を出し、4年連続の豊作に期待を込めた。宮古本島内の製糖2工場は7日から稼働を開始し、本格的な収穫シーズンの到来を告げる。2010~11年産サトウキビの農家手取額は1㌧当たりの標準(糖度13.7度の場合)価格で2万2291円と過去最高額。
早いところでは昨年の暮れから作業に取りかかり、キビの梢頭部をカットして年明けに行うキビ刈り作業に備えた。年が明けると2日には収穫を始める農家も。製糖操業開始日に合わせて年末年始返上で作業を行った。
肌寒い1日となった4日も各地で収穫風景が見られた。男性がおのでキビを刈り、女性がキビの葉を取る作業を担当、防寒の作業服姿で精を出した。
平良鏡原地区の七原で収穫をしていた平良景信さん(79)は「収穫しているのは株出しのキビで、こんなに良い出来はここ数年見たことがない。こんなキビを収穫できるとキビ生産も楽しい」と笑顔で話した。堆肥やプリンスベイト剤使用、気象条件などを豊作の要因に挙げた。
多良間村を含めた宮古地区全体の2010~11年産サトウキビの生産見込み量は33万2400㌧で、4年連続30万㌧台の達成は確実となっている。
地区別の生産量は▽平良8万4000㌧▽城辺9万4058㌧▽下地4万㌧▽上野2万7461㌧▽伊良部6万930㌧▽多良間2万5950㌧-。
株出し、春植えの普及による収穫面積の拡大が増産の主な要因に挙げられており、気象条件や農家の肥培管理技術の向上も増産に拍車を掛けた。