総合体育館、年内修繕へ/宮古島市
はがれた屋根を応急的に/新設は年度内に基本構想
台風で屋根の一部が吹き飛ばされ、雨ざらしの状態が続く市総合体育館を修繕するめどが立った。建て替えるまでの間、低予算の工事を入れて、屋根に開いた穴を応急的にふさぐ。早ければ年内にも終えられる見通しだ。体育館を新設する計画に大きな進展は見られないが、年度内に基本構想を策定する方針。市長部局直轄で予算確保に奔走し、計画に具体性を持たせる。
総合体育館は、9月5日に直撃した台風13号の強風で屋根の一部が吹き飛ばされた。屋根中央にぽっかりと穴が開き、雨がそのまま館内に流れ込んでいる。
この被害を受け、市が建て替える方針を決めた。それまで進めていた大規模改修計画を見直し、新設へと大きくかじを切った。
だが、台風直撃から2カ月が経過した今も雨ざらしの状態が続いている。建て替える方針を前に、修繕費をできるだけ抑えたいという考えが働いたためだ。
そんな修繕計画が、ここにきてようやく動き出している。市教育委員会生涯学習部によると、結果として低予算で応急処置できるめどが立ったという。近く施工業者と契約を交わして工期を決定し、早ければ年内にも修繕作業を終える。
ただ、修繕後も公式試合を開ける公算は小さい。これまでの雨で床に変形が生じ、使用には危険を伴うという。フロアを使用できる範囲は修繕後に決める。
同部の下地明部長は「館内に雨が入る状況を1日でも早く直したい」と話した。
総合体育館の取り扱いをめぐっては、市スポーツ協会と加盟団体が市に対して新総合体育館(スポーツアリーナ)の早期建設を要請している。要請の席で下地敏彦市長は「短期間で建設したいと考えているが、最短でも2年くらいはかかる。できるだけ要望に応える形にしたい」と答えている。修繕についても「青天井のままにはしない」と早期修繕の方針を示していた。