保育園給食費無償化へ
次年度から、市長明言/18園の保護者署名に応える
市は2020年度から所得制限なく市内の保育所・園に通う3歳以上の子供たちの副食費を助成する。これにより給食費は実質無償化となる。2日、市法人保育園連盟の金谷福代会長らが市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、副食費の無償化を求めて同連盟加盟の18カ園の保護者らから集まった2702筆の署名を提出し要請した。下地市長は保護者や保育園の負担軽減に理解を示し、「4月からできるよう約束する」と応えた。副食費の補助は名護市に続き県内で2例目。
幼児・保育の無償化に伴いこれまで市が保育料とともに徴収していた給食費は各保育所・園が直接保護者から徴収することになった。給食費は主食費と副食費に分かれており、主食費について市が1人当たり500円補助している。一方、副食費は国の公定価格4500円を基準に各園がそれぞれで設定。4500円から5500円程度を徴収している。
同連盟では保護者と園が直接契約し、副食費を徴収するに当たり、副食費の未納や保育士の業務増加、子供たちの食の安全など課題解決に向けて副食費の無償化を求める署名活動を展開し、約1カ月間で2702筆の署名が集まった。
金谷会長は市がこれまでも主食費補助の実施や子育てについてさまざまな施策を行っていることに感謝した上で、「一人一人の成長に合わせた量やバランス、地産地消への取り組み、離乳食やアレルギー児、障がいにより配慮が必要な食事の提供など、各園における給食の取り組みは多岐にわたる。市に住んでいる子供たちの未来のためにおいしい給食を楽しく食べれるようにしてほしい」と求めた。
下地市長は「次年度からは副食費の補助をする。若い世代の人たちは所得もそんなに高いわけではない。その中で子育てをする人を支援するためには給食費、保育料など補助できればもっとゆとりのある子育てができると思う。皆さんや保護者の方にも協力してほしい。島の子供たちの子育てをしっかりとやってほしい」と述べた。
児童家庭課では具体的な取り組みはこれからとした上で、副食費免除となっている世帯年収360万円未満、第3子以降の子どもを除いて、無償化対象となる子供は465人と説明し、「上限を(国の公定価格)4500円と設定し補助することになると思う」と話した。