「諦め感持つ必要ない」/玉城知事
辺野古土砂投入から1年
【那覇支社】玉城デニー知事は13日、県庁で定例会見を開き、名護市辺野古の基地建設で土砂投入が始まって14日で1年になることについて「事業全体の進捗(しんちょく)率は約1%程度にすぎない。今、工事が進められている状況をもって、県民が諦め感を持つ必要は絶対にないと思う」と述べ、引き続き工事の中止を求めていく考えを示した。
辺野古移設に反対する民意について「国政選挙で移設に反対する候補者が当選していることや、埋め立ての賛否を問う県民投票で投票総数の71・7%が反対の意思を示している」と改めて強調。その上で、「政府がその民意を無視し、法をねじ曲げ、県民の頭越しに違法な土砂の投入をしていることは、民主主義を踏みにじり、地方自治を破壊する行為であると言うほかない」と改めて批判した。
玉城知事は「今後も政府に対話による根本的な問題解決を求め、普天間飛行場の速やかな運用停止を含む一日も早い危険性の除去と普天間飛行場の県外、国外への移設を強く求めていく」との考えを示した。
また、首里城の所有権移転については、「現段階では、所有権の移転に関して協議を行うかどうかについては考えていないということで受け止めていただければと思う」と述べた。
このほか、13日は名護市安部の海岸にオスプレイが墜落した事故から3年、宜野湾市の普天間第二小学校にCH53E大型輸送ヘリコプターから窓枠が落下して2年となることについて「いつまでも空から物が落ちてくるという(米軍の)運用をそのままにしていて良い訳はない。できるだけ地位協定の改定などを含めて、厳格な運用体制を米側に求めていく。日本政府が正式に協議をすることを、これからも求め続けていかないといけない」と強調した。