宮古島文学賞 来月6日決定
8作品が最終選考へ/市文化協が発表
市文化協会(大城裕子会長)は6日、第3回「宮古島文学賞」最終選考候補に選ばれた8作品を発表した。2月6日の最終選考会で入賞作品(一席、二席、佳作)を決定する。大城会長は「社会派小説やルポルタージュ、私小説など、これまで以上に作品の幅が広がった」と講評した。
テーマは「島」で、今回は前回より1作多い61作品の応募があった。
最終選考会に向け、第1次選考会(昨年月9日)で19作品を選び、第2次選考会(1月4日)では19作品から8作品をそれぞれ選んだ。
同協会事務所で行われた記者会見で大城会長は「最終候補の8作品は、約3時間に及ぶ大激論の末に決定した」と報告した。
応募作品全体の印象としては「島を俯瞰(ふかん)した作品や、島に来て島民との交流の中で癒やされ、力を取り戻して島を出て行くという内容がとても多かった」と話した。
一方で、人間や社会の闇や暗部、男女間のドロドロした描写も小説にはあるという声も多い、と指摘。子どもから大人まで読まれる小説を目指していることから、暴力や性描写を今後どうするかという課題も挙げた。
最終選考委員は作家の椎名誠さん(委員長)、児童文学作家のもりおみずきさん、詩人で作家の大城貞俊さん。
同協会は審査の公平性を保つため、作者名や出身地などは、入賞作品発表までは非公表にしている。
最終選考候補8作品は次の通り。(五十音順)
「あの夏のひと」「ショートカット」「血の雄叫び」「月の歌と、薬草ジュース」「吾(バン)が守(ムリ)研究会案内状」「二人」「宮古の花の咲かせかた」「U島奇譚(ゆうじまきたん)」