100万円受領認める/下地幹郎氏
IR汚職疑惑 議員進退は今後判断
【那覇支社】日本型カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業をめぐる汚職事件で、中国企業「500ドットコム」側が現金を渡したと供述している日本維新の会沖縄県総支部代表の下地幹郎衆院議員(58)=比例九州=は6日、那覇市の同氏後援会事務所で記者会見し、2017年10月執行の衆院選挙期間中に同社元顧問の紺野昌彦容疑者から、100万円を事務所職員が受け取っていたことを明らかにした。
下地氏は「透明性を保つことができなかったこと、現在の事件に関わる人物から、選挙資金の提供を受けたことを深く反省している」と謝罪し、受領した100万円は返金する考えを示した。議員辞職に関しては「私一人では決められない。7日に後援会と相談する」と述べた。
贈賄の容疑で逮捕された紺野容疑者については、「過去3回、会ったことがあるが、提供を受けた100万円は選挙の『個人献金』との認識で、便宜供与の認識は一切ない。また、便宜を依頼されたこともない」などと述べた。
「100万円を受領した時点で領収書を渡すのが筋だが、事務所職員が領収書を渡そうとしたところ受け取りを拒まれた」と述べ、「そのため選挙資金収支報告書や政治資金収支報告書への記載が漏れていた」と説明。「領収書を切らなかったことを悪かったと思うが、外国企業からの献金であるとの認識はまったくない」と話した。
IRをめぐる関与への疑惑については、「(所属する)日本維新の会は、IR推進の立場で大阪誘致を決めており、沖縄への誘致は難しいということは分かっている。紺野氏が私に何を期待したかも定かでない」と関与を否定した。
会見後、記者団の質問に答えた当山護後援会会長は、「(議員辞職を含めて)7日に後援会役員、弁護士も会議を持つ予定。下地氏の去就については、役員会の結論が出た後で、お知らせしたい」と述べた。