新エネモデルで経産大臣賞/宮古島市など
市営住宅で太陽光ビジネス/県内初、全国離島への展開期待
宮古島市などが進めている「再エネサービスプロバイダ事業」が新エネルギー財団が主催する2019年度新エネ大賞の先進的ビジネスモデル部門で経済産業大臣賞を受賞した。同事業は市内の市営住宅40棟に太陽光発電設備とエコキュート(給湯器)120台を無償で設置し、電力をエコキュートによる入居者向け温水熱販売と市営住宅の共用部への売電を行っている。今回、全国各地の離島への先進的ビジネスモデルの展開が期待できるとして評価された。同賞の受賞は県内初。表彰式は29日に東京で行われる。
事業を実施しているのは宮古島未来エネルギー(市平良、比嘉直人社長)、市、ネクステムズ(宜野湾市、比嘉直人社長)、三菱UFJリース(東京都、柳井隆博社長)の4者。
新エネ大賞は優れた新エネルギーに関わる商品や新エネルギーの導入、普及啓発活動を表彰する制度。従来の「商品・サービス部門」「導入活動部門」「普及開発部門」に加え、19年度は自立型発電ビジネスを対象にする「先進的ビジネスモデル部門」を新設した。
宮古島未来エネルギーは市内の市営住宅40棟に太陽光発電設備とエコキュートを無償で設置し、太陽光電力をエコキュートと市営住宅の共用部へ売電するほか、エコキュートによる温水熱販売を行っている。余剰電力は沖縄電力へ売電する。ネクステムズがエコキュートの稼働を最適制御するなど複合的なサービスを提供している。
18年度で太陽光パネル1217㌔㍗、太陽光パワコン858㌔㍗、エコキュート120台を導入した。19年度以降も太陽光発電設備、エコキュート、家庭用蓄電池、EV充電器を導入する計画。
市エコアイランド推進課の善平勝課長は「市が進めるエコアイランドの取り組みが意義のあることだと評価された。今後もエコアイランドの取り組みを強化していきたい」と受賞を喜んだ。