水質浄化でしゅんせつ/トゥリバー地区水路
来月完了、総事業費1億5000万円
出島方式の埋め立て地「トゥリバー地区(総面積32㌶)」の内側の水路に宮古本島側から流出した土砂が堆積しているとして、市は2009年度からしゅんせつ工事に着手。2月の工期完了に向け大詰めを迎えている。完了後は、干満による水流発生で水質浄化を強化し、水辺に親しむ観光活性化の創出事業などを展開していく方針。
トゥリバー地区は「平良港コースタルリゾート計画」に基づき93年度に着工し、09年度の起債以外の補助事業で完了した。水路しゅんせつ工事は完了以来、初めて。
水路しゅんせつ工事は、国の地域活性化公共投資臨時交付金事業で実施。地域成長力の強化や観光の活性化が目的で、2年かけての総事業費は1億5000万円。
水路は全長約1300㍍、施工範囲の幅5㍍。このうち09年度は二つの水路出入口の計約350㍍で行い、10年度は残り約950㍍をしゅんせつする。今年度の工期は、昨年9月3日~来月28日まで。
水路には玉石を使って架設道路を築造。海域への汚染防止対策が取られている。道路に重機を導入してしゅんせつ工事を行い、進ちょく状況に合わせて道路は撤去する。
水路では、これまでシーカヤック体験が展開され、子どもたちの水辺の学習に大きく寄与した。
トゥリバー地区は2005年、NPO法人ユニバーサル社会工学研究会(東京都)の「水辺のユニバーサルデザイン大賞2005」に選ばれた。既存の海岸を残しての水路、海浜、マリーナなどが高く評価された。