議員辞職せず続行表明/下地幹郎氏
IR汚職関与を否定
【那覇支社】日本型カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、贈賄の疑いが持たれている中国企業の元幹部から現金100万円を受領したことを認めていた下地幹郎衆院議員(58)=比例九州=は18日、議員辞職をせず、無所属議員として国会活動を続行すると表明した。支持者らとの会合後、那覇市おもろまちの同氏後援会事務所で記者団に説明した。
会見で、下地氏は贈収賄やIR汚職事件に関わる便宜供与などの不正がないことを強調した。辞職しない理由としては、支持者から議員続投を望む声が多くあったことなどを挙げ、「後援会からは、(議員)バッジを着け、いばらの道を歩けと言われた。厳しい道だが、後援会の思いを大事にしながら、これからも頑張りたい」と話した。
また、現金受領を認めた100万円については、すでに「政治資金収支報告書」の訂正を行っており、同報告書の記載漏れについては、「非常に反省している」と重ねて謝罪した上で、記載ミスは他の議員でも多く起きているとし、「私が特別なものではない」と弁明した。
下地氏の会見後、本紙取材に応じた同氏後援会の當山護会長は、「うそをつかず、公明正大にマスコミの皆さんにお話ししたこと、その判断は今後、有権者の皆さんに委ねたいと思う」と述べた。
一方、下地氏が所属していた日本維新の会(松井一郎代表)を除名処分になったことを受け、同党県総支部に所属する當間盛夫県議は、党を離党する考えを表明。新たな政策集団を設立する意向であることを明らかにした。當間氏は、「できれば、今月中にも結論を出したい」と述べ、2月13日に開会する予定の県議会2月定例会までには結論を出す考えを示した。
下地氏は6日、同後援会事務所で記者会見を開き、2017年10月執行の衆院選挙期間中に贈賄の疑いが持たれている同社元顧問から100万円を事務所職員が受け取っていたことを認め謝罪。受領した100万円は同社からの献金ではなく元顧問からの個人献金だったとの認識を示し、便宜供与なども否定していた。一方、日本維新の会の松井代表は、下地氏について議員辞職も求めていた。