インゲン出荷が本格化
日量1㌧、拠点産地品目に勢い
宮古島産サヤインゲンの出荷が本格化している。平良野原越にあるJAの集出荷場には日量約1㌧が搬入され、作業員が選別と出荷準備に追われている。今期の作柄は良く、単価も比較的高値で推移しているという。拠点産地に認定された戦略品目に勢いがある。
宮古島産サヤインゲンは近年生産量を伸ばしている重要品目だ。本土産が出回らない時期に出荷できるとあって引き合いが強く優位性が保てる。宮古島産の収穫・出荷時期は11月末から5月中旬。主に関東方面に向けて出荷されている。
JAによると、農家戸数は全体で約50戸。品種はグリーンワンダーとサーベルが主流となる。栽培面積は約350㌃。農家は下地に多いが、その他の地域にも広がっており、今期から伊良部も新規で加わった。
この時期に国内市場で出回っているインゲンは沖縄産がほとんどで、3月に千葉産などが出てくるまで需要が高い市況が続く。
JAの担当者は「1回目のピークに入ったが、単価を含めてとても良いスタートが切れている」と出足の良さを挙げ、「栽培技術の向上などサヤインゲンの伸びしろはまだまだある。将来的には100㌧以上の出荷が見込める」と話した。
出荷量は17~18年産が93㌧、翌年はやや落ち込んだが、今期はここまで順調な出荷が続いており、計画の達成が期待される。
宮古島産サヤインゲンはJAのあたらす市場などでも販売されている。さっとゆでて食するほかに、最近では天ぷらや生春巻きの食材として使用するレシピが徐々に浸透し、地元での消費が拡大している。