豚コレラ、県内5例目発生/知事、「防疫措置に全力」
【那覇支社】県は2日、沖縄市で県内5例目の豚コレラ(CSF)が確認されたと発表した。玉城デニー知事は同日、県庁で第5回県特定家畜伝染病防疫対策本部会議を開催して対応を協議したほか、陸上自衛隊に対して災害派遣要請を行った。玉城知事は、同会議の冒頭、「防疫措置に万全を期す」と語ったほか「CSFは、豚とイノシシの病気であり、人に感染することはない」と強調した。
新たに感染が見つかったのは、1月10日に発生が確認された県内3例目の農場=沖縄市=から200㍍の距離にある農場。1日、県に対して「飼養豚が1頭死亡し、発熱や食欲不振の症状のある豚は10頭いる」などの通報があったという。抗体検査や遺伝子検査で2日、ともに「陽性」と判断された。
同農場で肥育されてきた1857頭について、県は4日早朝までに殺処分を完了させ、埋却や豚舎の清掃・消毒などの防疫措置は6日までに終える方針。
今回感染が見つかった農場では1月11日、CSF検査で「陰性」となっていた。県の担当者は「(他の農場の)ウイルスが環境に残っていたことになる」と述べた。また、個人的な見解とした上で「1月下旬にウイルスが農場に侵入した可能性がある」と語った。
CSFをめぐっては、1月8日に県内1例目の感染がうるま市の農場で確認された。4例7農場の9043頭が殺処分を受け、同19日に清掃や消毒などの防疫措置が終わったばかりだった。
県は、ワクチン接種プログラムについて国の確認を受けている状況。2月中旬にも沖縄本島で接種を始める予定としている。新たな感染の確認を踏まえ、3㌔圏内にある農場では改めてCSFの検査を行う。