11/23
2024
Sat
旧暦:10月23日 友引 辛 

Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /home/cnet01/www/miyakomainichi/wp-content/themes/miyako-mainichi2021/single.php on line 90
社会・全般
2020年2月11日(火)8:54

【行雲流水】(来間島)

 国仲晃行著『来間島の風土と社会』、『来間島のムラ建て神話とシマの移り変わり』は、来間島の歴史と文化を包括的に概観する絶好の著書である

▼両書では、来間島の島建ての神話伝説や伝統行事などから、近、現代の社会や生活様式、行政組織や産業、教育文化等の変遷を膨大な文献や資料を駆使して記述している

▼島で最大の行事はヤーマスウガンである。島の主御嶽の祈願詞はうたう。「キュウヌピヌ(今日の日の)、クガニピヌ(黄金日の)、ニガズ(願い、祈祷)、―リューグーヌカム(龍宮の神)、ナナウジャヤ(七御座に)、ニガズユ(願い)」。その他、太陽神、島の主(神)、豊穣(ほうじょう)の神、大和神、八重山の神、水の神への願い等がうたわれる

▼島建て神話のひとつには、川満村の兄妹が戦禍を逃れて泳ぎ渡り来間島の村建てをしたという言い伝えがある。ある時は、人口が増え過ぎて「千人原」と呼ばれ、島外へ移住する者もあった。このような島への人の出入りが「大和の神」や「八重山の神」への願いとなったのだろう

▼水道ができる前は「来間ガー」が唯一の水源であった。「水の神」への願いは「シルミズ(白水)、カギミズ(奇麗な水)」の神への願いとある

▼島には14世紀ごろから集落ができ、厳しい環境の中でも固有の歴史と文化を築いてきた。しかし現在、観光開発が一定の経済的役割を果たす一方で、自然と生活、文化が危機にひんしている。島の住民にとって、社会的にも経済的にも安心して豊かに暮らせる状況を築くことが、今、歴史的な課題となっている。(空)


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年11月22日(金)9:00
9:00

宿泊税、県民にも課税へ

県検討委、税率2%で上限設定   【那覇支社】宿泊税の導入に向けた第3回観光目的税の導入施行に関する検討委員会が20日、県庁で開催され、税率2%で上限を2000円とし、県民にも課税する方針を確認した。離島住民が観光目的でなく宿泊するケースについては、…

2024年11月21日(木)9:00
9:00

宮古島北部の魅力PRへ

ローカル体験提供プログラム きょうからサービス開始/沖縄トヨタなど   沖縄トヨタ自動車(本社浦添市、野原朝昌代表)はこのほど、観光庁の「地域観光新発見事業」に採択されたことを受け、トヨタ・コニック・プロ(本社東京、山下義行社長)と宮古島観光協会(吉…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!