葬斎場、公設市場4月供用開始/宮古島市
天然ガス調査、花の王国造成へ
宮古島市(下地敏彦市長)の主要事業である海中公園や新葬斎場、下里公設市場の建設工事が着々と進んでいる。3施設とも3月中には完成予定で4月には供用開始される。観光客の増加や市民サービスの向上につながると期待されている。3月には宮古病院の着工が計画。天然ガス調査や花の王国造成は、島の新たな可能性が広がる。2011年に展開される主な10事業をまとめた。
今年4月オープンへ、海中公園狩俣で建設
平良狩俣地区に建設中の宮古島海中公園が4月にオープンする。海中の多様なサンゴや魚などを見てもらい観光客の増加につなげる。海中観察施設のほか、周辺には自然観察のための遊歩道、雨天などでも海中が観察できるように水中照明やカメラを設置。浮桟橋なども整備する。総事業費は約9億円。
宮古病院3月着工、開院は2年後5月
病院本体工事は今年3月に旧宮古農林高校グラウンドに着工予定。2012年11月ごろの完成を目指す。翌13年2月下旬~同3月ごろに移転作業を行い、同年5月に開院を予定している。6階建て。診療科は20科目で病床数は277床。駐車スペースは350台分を確保している。総事業費は約65億円。
天然ガス資源の調査事業実施へ
宮古島を含む沖縄本島南部に埋蔵するとされる天然ガスの調査が行われる。調査は、掘削はせず地面を揺らす「地震探査」という方法で実施。地産地消のエネルギーや、ガスを分離した水の温泉活用などを視野に入れている。二地区合わせた予算は4億円。今年度内の調査開始を目指す。
植物園を刷新し、花の王国造成へ
花と緑の島づくり計画を推進するため熱帯植物園をリニューアルし「花の王国」を造成する。世界的なガーデナーの石原和幸氏に熱帯植物や熱帯フラワーを中心とした構想を依頼している。市は熱帯の花を年中咲かせることで、植物園の再生を図り観光客増へつなげたい考え。
生まれ島ミャーク大会、11月に開催
島外で活躍する宮古出身者に、ふるさとへ集まってもらい島の発展について共に考える第1回生まり島・ミャーク大会(仮称)が11月に開催される。パレードや歓迎パーティー、方言大会、クイチャーフェスティバルなど多彩なイベントが予定されている。
宮古島市斎苑、4月供用開始
市の新しい葬斎場「宮古島市斎苑」は4月に供用開始を予定。総事業費は約8億円で合併特例債95%、市の自主財源5%を充てる。2階建てで延床面積は約1629平方㍍。霊安室や告別ホール、待合室(和室、洋室)ほか普通乗用車40台、マイクロバス1台分の駐車場も完備。火葬炉は常用と予備各1基。使用料は満12歳以上の大人1体2万3000円、歳未満の小人1万5000円、霊安室1日5000円。
下里公設市場、4月オープン
新しい下里公設市場は、鉄筋コンクリート2階建てで、形は広場を囲む形のL字型。床面積は1階が約452平方㍍、2階は約294平方㍍。工事総額は1億3114万円。4月オープンに向け、市はテナント20店舗への入居希望者の申し込みを11日から受け付ける。
先島航路貨物船、旅客輸送を実施
琉球海運(本社・那覇市)は、先島航路貨物船での旅客輸送を11日から開始する。対象者は潜水病などの身体的理由で航空機に乗れない人たちで、同社保有の大型貨物船2隻で対応する。先島5市町村で構成する「美ぎ島美しゃ市町村会」が、沖縄本島-宮古・石垣間の旅客航路が停止していることを踏まえ要請していた。週2便運航。運賃は無料だが、誘導・案内するための利用料5000円を負担する。
子宮頸がん予防でワクチン接種開始
子宮頸がん予防ワクチン接種が今年から始まる。対象は中1~高1までの女子生徒で約1200人。市や県、国が助成し、自己負担はない。子宮の入り口付近にできるがん。20~30代の女性がかかるがんで最も多く、20年ほど前から急増している。
海メーンにした、海族祭り開催へ
海をメーンにした海族まつりの開催を予定。昨年12月に第1回検討会議を開き、実施案などを確認した。水産業、観光漁業を基本とした地域振興を図ることが狙い。ハーリー大会やサバニ・ヨットレース、ジャンボフィッシング大会などが計画されている。