追加費用9500万円を可決/多良間村議会
「議会、村民に深くおわび」/新製糖工場問題で村長謝罪
【多良間】多良間村議会(森山実夫議長)の臨時会が13日、村議会議場で行われ、新製糖工場建設に関わる追加費用9500万円を支払うための補正予算案を可決した。伊良皆光夫村長は「追加費用の支払いで議会に混乱を招き、村民に心配を掛けたことは行政の長である私の責任。議会および村民に深くおわび申し上げる」と責任を認め、謝罪した。
採決では福嶺常夫、安里三喜男、豊見山正、本村健次の4氏が賛成し、可決された。渡口直和、富原安則の両氏は退席し、採決には加わらなかった。
質疑前に伊良皆村長は建設業界の全国的な労働者不足や、強風の影響によるクレーン作業の中断などを原因に挙げ、「担当課が作業の遅れがないように請負業者と調整を進めてきた。追加費用が発生したのは大変遺憾である」と述べた。
質疑で豊見山氏は経緯の説明を求めた。仲宗根春光産業経済課長は「調停委員会の中でも何度も協議してきた結果、1億円の支払いを進めており、予算を計上した」と答えた。
本村氏は村長の責任の取り方を追及。伊良皆村長は「問題解決時には、私の責任をどうゆう形で取るのかは判断していく」と述べるにとどめた。
富原氏は「終わってから責任を取る必要はない。(村長が)3カ月の減給などの提案がないと、賛成できない」として退席した。
また、福嶺氏は「村長がわびたこと、裁判となれば大きな負担が生じることから(支払いに)賛成する」と話した。
今回の補正予算では、歳入歳出に9500万円をそれぞれ追加。予算の総額は31億8064万円となった。