駐停車違反が大幅増/検挙数昨年の6・4倍
混雑誘発、頭抱える警察/19年宮古空港内道路
昨年1年間における宮古空港内の道路(県道)での検挙件数は459件となり、前年(2018年)の71件に比べて約6・4倍となっていることが宮古島警察署のまとめで分かった。同空港では多くの一般車両と、近年急激に増加しているレンタカーが降車場や道路脇に長時間停車、駐車していることが混雑を誘発。検挙数の約7割が駐停車禁止違反となっており、取り締まりに当たる同署宮古空港警備派出所もあまりの検挙数の多さに頭を抱えている。
同空港内の道路における検挙件数については、特に10月と11月は多く、1カ月だけで18年の1年間の総数を超えている。
さらに、459件のうち、駐停車禁止違反は326件で、全体の71%を占めている。
空港内の道路についてはすべてが終日駐車禁止で、午前7時から午後7時までは駐車だけでなく停車も禁止となっている。
同空港内の駐停車禁止違反が深刻な状況となったことで、宮古島署では昨年6月に同派出所の署員を1人から2人に増員して取り締まりに当たっているが、検挙件数は高い数値のままでなかなか改善していない。
同派出所によると、駐停車禁止違反で道路が混雑すると、空港内道路を通る車から横断歩道を渡る歩行者の姿が見えづらくなり、危険な状況になっているという。
こうした状況を改善するためにも、空港での送り迎えの際には、「駐車場」の利用と「降車場」の適正な利用を呼び掛けている。
同派出所は「観光客の大幅増もあり、昨年の5月以降は一気に空港内道路の利用環境が一変している。本当に異常な状態で毎日取り締まっている」と話した。
さらに「事故のない快適な環境で空港を使ってほしいとの思いで取り締まっているが、文句ばかり言われている。観光客も検挙されるケースもある」と、空港内道路の厳しい現状を訴える。
この問題は、本紙でも昨年11月に取り上げたが、それ以降も検挙件数は高い数値で推移しており改善されていない。
横断歩道上では歩行者が優先されるべきだが、空港内道路においては歩行者の安全が確保できていない環境を検挙件数の多さが物語っている。