新型肺炎、県内2例目/那覇市のタクシー運転手
【那覇支社】県は19日、県内2例目となる新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の患者が確認されたと発表した。患者は那覇市在住の男性タクシー運転手(60代)で重い肺炎の症状があり、感染症指定医療機関の集中治療室で治療を受けているという。
玉城デニー知事は同日、県庁で危機管理対策本部会議を開催し、「全庁的に新型肺炎対策に取り組むとともに、厚生労働省や国立感染症研究所、県医師会などと連携し患者の医療提供体制の確保に万全を期す」と述べた。
県民に対しては、手洗いやせきエチケットの実施を呼び掛けた上で「新型肺炎に感染したかもしれないと不安に思われる方は県作成の 『新型コロナに感染したかも』に示すフロー図を参考にパニックにならず冷静に行動してほしい」と強調した。
県によると、男性は集団感染が発生しているダイヤモンド・プリンセス号が1日に那覇港へ寄港した際、乗客をタクシーに乗せたと話している。1例目の女性タクシー運転手とは接触はなく、個人・法人など事業体の所属も別という。
また、同日は県の情報収集体制について課題も浮き彫りとなった。県はダイヤモンド・プリンセス号の乗客と接触したタクシーやバスの運転手などのリストを作成して健康状態の把握を進めていたが、1例目の女性タクシー運転手だけでなく、2例目の男性についても同リストに入っていなかった。
保健医療部の砂川靖部長は、同リストについてタクシー協会などに照会して作成しているとした上で、「協会に情報が上がってこなかったと見ている。タクシー会社の方で危機意識が足りなかったのではないかと思う。きちんとした情報が上がるようにお願いしていきたい」と述べた。