3~5月推計 観光客、152万人減/新型肺炎
県内消費1024億円減
【那覇支社】沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は4日、新型肺炎の感染拡大により、県内観光は3~5月で入域者数が対前年比152万人減、県内消費額は同1024億円減少するとの推計を発表した。下地会長は「(厳しい)状況がずっと続くわけではない。回復期には県民が一丸で元気な沖縄観光を取り戻す誘客施策を展開していこう」と述べている。
推計は、航空会社や旅行会社、各団体からの情報をもとに入域客の減少率などを仮定して試算したもの。3~4月は中国本土からの入域客は前年比100%減、外国客全体では同88%減、国内客も同50~55%減と推定した。5月は、入域が外国客で約1割、国内客で2割程度が回復すると見込んでいる。
同日、OCVBは県内航空会社や旅行会社、宿泊関連団体など8社・団体で構成する「沖縄観光リカバリープロジェクト委員会(仮称)」を開催。情報を共有するとともに、各団体からの意見を募った。
出席者からは「ゴールデンウィークの需要を取り込むタイミングで、こういった状況が続くと非常にダメージが大きい」との声が挙がったほか、「観光の回復が最大の経営支援だ」との意見も出たという。
OCVBは「引き続き、関係機関からの意見を集約し、新型肺炎の感染拡大が沖縄観光に与える影響を最小限にとどめるため、さまざまな施策を展開していく」と強調している。来週中にも誘客施策の骨子案を取りまとめ、早期に県内34団体で構成する「沖縄ツーリズム産業団体協議会」で議論する方針。