家族、身内のみ増える/高校合格祝い
米券、オードブル注文大幅減
県立高校の合格発表が11日、県内一斉に行われた。宮古地区では例年、合格者の自宅に近所の人たちや両親の職場の同僚らが訪れ、盛大に「合格祝い」を催す。新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあってか、今年は家族や身内のみでささやかに祝う家庭が目立つ。祝いの返礼品「お米券」や商品券、祝いの席では欠かせないオードブルの注文も昨年より大幅に落ち込むなど経済にも影響した。
40代の父親は「合格祝いを盛大に祝ってあげられないのは、かわいそうだと思う。妻は準備と片付けが楽になると喜んでいるようだ」と苦笑した。
新型コロナの影響とは関係なく、近年では家族や身内だけで祝うという家庭も増えている。
50代の父親は「本人の努力は家族がよく知っている。高校に入ったら何をしたいか、目標などを聞きながら祝ってやりたい」と話した。
米販売店の男性店長は「自宅での合格祝いを自粛する人や、最近では身内だけで行う人が多く、お米券の売り上げは昨年の半分くらい。こういう状況なので仕方がない」と肩を落とした。「ただ、宮古の人はお祝いがなくても合格祝い金を渡す人もいるので、後日になって買い求める人もいると思う」と期待した。
スーパーの男性従業員は「オードブルの予約は例年の半分。世間が祝い事やイベントを自粛する雰囲気なので、ある程度予想していた」と話した。