クルーズ船 キャンセル損失21億円/1~3月
宿泊は1万人以上予約取消/市議会一般質問 我如古氏に答弁
新型コロナウイルスの世界的な広がりの影響で、平良港に寄港予定だったクルーズ船のキャンセルが1月から3月に掛けて合計36回あり、3月9日現在で市の経済への損失額は約億円に上ることが13日、分かった。開会中の市議会3月定例会一般質問で我如古三雄氏の質問に市観光商工部の楚南幸哉部長が答えた。また、観光自粛ムードの高まりで市内の3ホテルでは4月までの宿泊キャンセルが1万人以上出ており、損失額は2億円以上になるとも答えた。
我如古氏は「宮古経済を支えて好調だった観光分野が逆風にある。新型コロナ感染拡大による宮古経済が現段階で受ける影響と影響のある事業者への支援策は」と質問した。
これに対して楚南部長がクルーズ船の1月から3月に掛けての合計回のキャンセルで、市の経済への損失額が約億円(3月9日現在)となることや、観光自粛ムードの高まりで、市内主要3ホテルの2月から4月までの予約キャンセルの合計人数が1万人以上(3月5日現在)となり、それによる損失が2億円以上になるとの沖縄観光コンベンションビューローの報告と合わせて答えた。
また、空路でも宮古発着搭乗者の昨年同期比は2月が微減、3月は3~5割減少する見込みで、下地島空港を利用している香港エクスプレスは2月12日から6月13日までの運休を予定していることを説明し、「新型コロナウイルス感染症の拡散防止のため全国的に観光自粛ムードが広がり、市内の宿泊施設、バス、タクシー、レンタカー事業者、飲食店、大型スーパー、観光施設など市の観光産業全体で影響が拡大している」と述べた。
一方、影響を受ける中小規模事業者を対象にした支援策として県の中小企業セーフティーネット基金融資制度を紹介。「新型コロナウイルス感染症は対象災害と認定されており、市と商工会議所で受け付けし、売り上げが減少している事業者へ融資対象認定手続きを行っている。3月12日現在で市と商工会議所の認定件数は32件」と答弁した。