前年度比べ大幅減へ/19年度入域観光客数
1、2月連続で下回る
市観光商工部がこのほど発表した2019年度(昨年4月1日~今年3月31日)における2月の入域観光客数は空路のみの4万9191人となり、前年同月に比べ2万732人(29・65%)減少した。2カ月連続の減少。4月~2月までの11カ月間では計101万9086人となり2年連続100万人を突破したが、過去最高だった前年2月までの累計と比べると4万2535人減少した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月はさらに落ち込むとみられている。右肩上がりに伸びてきた入域観光客数が、前年度を下回るのは確実な情勢だ。
新型コロナ感染の影響拡大
入域観光客数の内訳は空路客のみで、海路客はクルーズ船の寄港がなかったことから0人だった。
増減の内訳は、空路は下地島空港の成田、香港直行便運航などにより、前年同月比で737人増加した。
一方、海路は新型コロナウイルスの影響で昨年2月は9回あったクルーズ船の寄港数が今年は1回も寄港せず、前年同月比2万1469人減少した。
下地島-香港便は運休中。全日本空輸(ANA)、日本トランスオーシャン航空(JTA)ともに、3月の那覇-宮古線をそれぞれ減便(運休)するなど新型コロナウイルスの影響が広がっている。
市などが算出した経済への損失額はクルーズ船の寄港キャンセルなどで約21億円。市内の主要3ホテルでは宿泊キャンセルで2億円以上の損失となっている。
13日の市議会3月定例会一般質問で市当局は、入域観光客数に関連する答弁で「全国的に観光自粛ムードが広がり、市内の宿泊施設、バス、タクシー、レンタカー事業者、飲食店、大型スーパー、観光施設など市の観光産業全体で影響が拡大している」と述べている。