月80時間以上が9%/市教職員の時間外勤務
部活動活発な中学で高く
市議会一般質問で市教委答弁
全国的に問題となっている教職員の長時間勤務。宮古島市の教職員のうち時間外勤務が月80時間以上となっているのは全体の9%となっていることが16日、開会中の市議会3月定例会一般質問の中で示された。市教育委員会によると、その内訳は小学校9人で中学校は47人。部活動が活発な中学校でその割合が高くなっているという。砂川辰夫氏の質問に答えた。
下地信男教育部長によると、昨年6月に宮古教育事務所がこの問題についてのアンケート調査を行い、今回の結果が示されたとしている。
その要因については、授業の準備として教材研究▽部活動指導▽各種学校行事の諸準備▽PTA活動や保護者への対応▽生徒指導-などを挙げた。
砂川氏は「部活動を受け持つ教員の残業が多いとの指摘もある」と質問。それに対しては「実態は分からないが、小学校よりも中学校で多いということは、部活動指導という中学校の特色が表れているかもしれない」と述べた。
教職員の働き方改革に向けた市教委としての具体的な取り組みについて、宮國博教育長は「教職員一人一人が充実した生活を送るためのワークライフバランスを重視して勤務環境を整え、本来の業務に集中できる時間、児童生徒と迎える時間を十分に確保することなどを盛り込んだ市教育職員働き方改革推進プランを2月に策定している」と説明した。
その上で「実際の学校現場には生徒指導、保護者からの要求や期待感を含め、その解決のために先生方が多くの時間を割いている事実もある。保護者も含めて教職員の働き方改革については意見を出し合うことが大切」と訴えた。
教職員の長時間勤務の県内他市との比較について、本紙の取材に下地部長は「もしかしたら割合は高い可能性もある。宮古の先生方は部活動の指導をしっかりやっている。沖縄本島などは外部指導員などの確保ができやすい部分もあるので、その傾向はあるかもしれない」と話した。
厚生労働省では、残業が月時間を超える状態が続く場合、心疾患や精神疾患による過労死の危険性が高くなるとしている。