2カ月連続で6万円下げ/3月肉用牛競り
子牛1頭平均58万円/枝肉相場、新型コロナが影響
JAおきなわ宮古家畜市場の3月期肉用牛競りが19日開かれ、子牛1頭平均価格は前月比6万1387円安の58万1252円となった。前月も6万円下げており、2カ月連続の大幅な下げで厳しい結果となった。平均キロ単価も198円安の2152円だった。価格続落について、畜産関係者は枝肉相場の低迷と新型コロナウイルス感染拡大の影響と見ている。宮古市場で子牛価格が60万円を下回るのは2015年5月以来、4年9カ月ぶり。
子牛は350頭が上場され、348頭の取り引きが成立した。性別の1頭平均価格は去勢が前月比6万9823円安の61万4043円、雌は同3万1244円安の52万9242円。雄1頭も上場され、この日の最高価格となる99万円で取り引きされた。
平均キロ単価は去勢が前月比213円安の2230円、雌が同139円安の2012円だった。雄のキロ単価は5500円だった。
成牛を含めた上場頭数は405頭で402頭の取り引きが成立。1頭当たりの平均価格は53万3620円。性別では去勢が61万4043円、雌が44万4582円だった。全体の販売価格は前月より約6300万円少ない2億1451万5400円だった。
JA宮古地区畜産振興センターの荷川取努センター長は「枝肉相場の安値が続いていることに加え、新型コロナの影響で外食で肉がはけない。購買者も赤字だろうから、先が見通せないので買い走りに出られない。底値であってほしいが、すぐに回復する見込みはほとんどない」と厳しい見方を示した。
宮古和牛改良組合の荷川取広明組合長は「新型コロナの影響でインバウンドが減り、肉の流通があまり良くなく枝肉相場が低迷しているのが要因ではないか。繁殖農家は原価割れではないが、厳しい。長引けばさらに下がる可能性もあり不安だ」と話した。