新型コロナ対策費を上程/県議会2月定例会
今年度補正予算案を可決
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)2月定例会で23日、新型コロナウイルスの感染拡大に対する経済対策費を盛り込んだ2019年度一般会計補正予算案(2億2800万円)、20年度同補正予算案(170億円)が上程された。質疑では、宮古島市区選出の亀濱玲子氏(社民、社大、結)ら7人が登壇し、県に対策の内容などをただした。
亀濱氏に新型コロナウイルスの緊急対策に向けた決意を問われた玉城デニー知事は「外国からの航空機の減便、クルーズ船の寄港の減少等による観光客の減少などで、県内の社会経済に数々の影響が及んでいる」と述べた。
その上で、「本県が抱える特殊事情を考慮の上で、国の緊急対策と連動し、県のとり得るあらゆる対策を迅速に切れ目なく進めていきたい」と述べた。
亀濱氏が、農家などへの支援について質問したのに対しては、長嶺豊農林水産部長が「(価格下落分のうち一定割合について補償を行う)価格差補給金の交付や、県産牛乳や花卉(かき)類について、ラジオ放送で消費拡大のプロモーションを実施している」と説明した上で、「生産者団体と連携し、農林漁業者の経営安定に向け必要な対策を講じる」と強調した。
また、照屋守之氏(沖縄・自民党)は補正予算の内容や背景などを質問。金城弘昌総務部長は「生活福祉金貸付事業であったり、県単融資の事業経費を計上している。併せて新型コロナウイルスの影響により収入の減少があった世帯や、県内中小企業の当面の資金需要に対応する必要性があることから、今回の補正予算を計上している」と説明した。
県議会では、同日の本会議で、個人向けの支援事業費を盛り込んだ19年度一般会計補正予算案を全会一致で可決。20年度同補正予算案は、27日の最終本会議で可決する見通し。