事業認可へ、計画確認/広域公園推進会議
市道取り扱いは「調整中」
県が市下地の与那覇皆愛地区で進めている宮古広域公園(仮称)の整備推進会議が24日、県宮古合同庁舎で開かれ、2020年度の事業スケジュールなどを確認した。同事業は新年度4~5月にも認可を受けて走り出し、設計、用地取得に向けて具体的に動く。会議では計画区域内の市道の取り扱いを巡っても意見を交わし、地域の住民が残すよう求めている市道ミナアイ原線は「調整中」であることを確認。事務局は「引き続き意見交換をしながら調整を進めたい」とした。
推進会議は県の宮古土木事務所や宮古事務所、宮古農林水産振興センターほか市の関係部長らで構成される組織。この日は都市計画や環境影響評価手続きの状況および幹事会報告を受けた後、新年度のスケジュールを全体で共有した。
計画では、新年度4~5月にも事業認可を受け、5月から詳細な設計や用地アセス、用地取得の手続きに入っていく。事業認可後の開催を予定している幹事会では▽市道ミナアイ原線の取り扱い▽公園予定地内の墓地の取り扱い▽区域内の市有地について公園区域として利用するための必要な手続き▽公園整備により見込まれる給水量不足の解消-について検討する。
質疑や意見交換では、ミナアイ原線の取り扱い方針に関し、市側から県側に質問があった。住民らが前浜港から来間大橋付け根の道路を残すよう求めている案件について事務局は「公園の利用と安全性の観点からは廃道が望ましい」とする基本的な考え方を示しながらも「一方で住民からアクセス道を残してほしいという要望がある。そういった要望をくみしながら、アクセスができることも含めて意見交換し、調整を進めていきたい」と話した。
区域内の墓地は約10基あるとし、公園区域外に移設を予定しているという。事務局は「集落の近くにあるタバコの乾燥所の近くはどうかという意見なども出ているが、実施設計に入ったら詳細に検討し、集落の方から意見を聞きながら決めていきたい」としている。
広域公園の計画面積は約50ヘクタールと広大。大芝生広場やサッカーグラウンド、林間キャンプ場などの施設整備を予定している。