市民に協力呼び掛け/美優さんの移植手術費で
各庁舎に募金箱設置/宮古島市
早急に心臓移植が必要な難病を患う神森中学校1年の要美優(みゆ)さん(12)=浦添市=の心臓移植手術に関する募金について、宮古島市は12日の会見で、積極的に募金活動を展開していくとを発表。各庁舎に募金箱を設置したほか、全職員に募金を求めていくとしている。
会見で譜久村基嗣福祉保健部長は「『美優ちゃんを救う会』から募金依頼を受け、市としても協力していくこととなった。市の職員は管理職が1000円以上、それ以外は500以上の募金を行う。また、各庁舎の窓口には募金箱を設置するので市民の皆さんにもぜひ協力してほしい」と呼び掛けた。
美優ちゃんは昨年の学校検診の心電図検査で異常を指摘され精密検査の結果、特定疾患(難病)指定の「拘束型心筋症」と診断された。
この病気は、心筋が硬くなることで血液を十分に送り出すことができず悪化すると重度の心不全で死亡する。現在の医療で助かる道は心臓移植のみとなっている。
多くの協力者のおかげで、米国コロンビア大学病院で移植手術を受ける道が開けたものの渡航手術には概算で1億5200万円を要することから、「美優ちゃんを救う会」が有志により結成され、現在募金活動が展開されている。
同会では、電話でメッセージを聞くと3分あたり300円(税込み315円)が募金される「優美ちゃんを救うダイヤル」(0990・500666)を開設し、協力を呼び掛けている。
このダイヤルは、固定電話からの電話で募金されるもので、ひかり電話、IP電話、携帯電話、PHS、公衆電話等からは利用できない。
譜久村部長は「美優さんは3月には渡米予定で、時間がないので積極的に募金を呼び掛けていきたい。市教育委員会にはすでに呼び掛けてあるので取り組みが行われると思う。今後は社会福祉協議会にも協力を求めていきたい」と述べた。
目標の1億5200万円に対し、集まった募金は12日現在で約4200万円となっている。