20年度予算案など可決/県議会2月定例会
新型コロナ対策費も
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)2月定例会は27日、最終本会議を開催し、新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策に係る2020年度補正予算案170億円のほか、当初予算案7514億円などを可決した。今定例会は、合計議案を可決して閉会した。
20年度補正予算案では、新型コロナウイルスの影響で資金繰りが困難となった中小企業を支援する融資制度「中小企業セーフティネット資金」などの事業費として160億円、緊急対応の予備費として10億円、合計170億円を盛り込んでいる。
中小企業セーフティネット資金は、融資額の3分の1を県が、3分の2を金融機関が担うことから、融資枠は480億円が確保されたことになる。
一般会計当初予算案では、県産農林水産物を県外に出荷する際の輸送費を補助する「農林水産物流通条件不利性解消事業」に28億2497万円、ミバエ類やイモゾウムシなどの特殊病害虫の侵入防止と根絶を目指す「特殊病害虫特別防除事業」に15億7539万円などが計上された。
また、航空運賃などの離島割引を実施するための「沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業」に23億6581万円のほか、多良間村と伊江村を対象に船舶建造や購入費用を補助する「離島航路運航安定化支援事業」に23億2859万円、離島航路補助事業の5億9539万円なども確保された。
多良間空港の手荷物受け取り所を拡張する「離島空港旅客施設等機能向上整備事業」には1億2700万円、宮古総合実業高校や沖縄水産高校の実習船(海邦丸五世)の代船建造には16億690万円を計上している。
今定例会に提出された計81議案の内訳は、予算案37件、条例案33件、議決案9件、同意案1件、承認案1件。