地下ダム使用料を従量制に/土地改良区総代会
4月から実施、徴収方法可決
地下ダムなどの農業水利施設を管理する宮古土地改良区(理事長・下地敏彦市長)は30日、JAおきなわ宮古地区本部ホールで第31回通常総代会を開いた。4月から賦課金(地下ダムの水の使用料)が従量制に移行することを踏まえ、徴収方法に「使用水量」を追加する議案を可決した。賦課金は地積割を10㌃当たり年間2000円とし、これに基本水量260㌧(10㌃当たり)を超えた場合の「使用水量」として1㌧当たり15円が加算される。総代会では、新年度の事業計画案や予算案なども承認した。
現行の賦課金は、水使用の有無にかかわらず発生する地積割の年間2000円だが、4月から使用水量に応じて変動する従量制も導入する。昨年3月の総代会で認められている。
これを受けて今年度の総代会では、賦課金の徴収方法を審議。賦課の基準や内容、徴収の方法や時期などを定めた議案を認めた。
従量制への移行に関し下地理事長は「農業用水の安定供給はもとより、適正利用をより一層定着させ、水あり農業で潤う宮古島の農業発展に尽力したい」などと話して理解を求めた。
総代会ではこのほか、2018年度一般会計と特別会計の決算など承認案3件と、20年度事業計画案と予算案を審議。それぞれ挙手による採決で認めた。
新年度に実施する事業は継続6件。水利施設の長寿命化を図る補修、更新や宮古伊良部農業水利事業地下水観測業務などを行う。予算は前年度比440万円増の3億3000万円。
この日の総代会は、新型コロナウイルス感染防止対策として書面議決方式を採用。一部の総代は会議に出席せず、書面で執行部提出議案への賛否を示した。