正しい手洗い方法学ぶ/新型コロナ予防対策
「マイスター」が指導/飲食店従業員対象に講習
「あれ、洗ったはずなのに」-。新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受け、県食品衛生協会宮古支部と市内の飲食店による手洗い講習会が1日、市内の飲食店で行われた。汚れに見立てたローションを手に塗って、手洗い後に洗い残しを確認した参加者たちからは「びっくり。こんなに残っているんだ」などの反応が見られた。指導に当たった「手洗いマイスター」からは「20~30秒しっかり洗うことが大切。特に指先の爪の周辺や手首に洗い残しが多いので気を付けてほしい」と呼び掛けた。
食品衛生の基本的な手洗い方法を指導する「手洗いマイスター」は同協会が認定している。この日は、同マイスターの平戸新也さんと赤松秀俊さんが正しい洗い方について紹介した。
平戸さんは「本土からの観光客が多い宮古島もいつ感染者が出てもおかしくない状況。私たち飲食店ができることは、こまめな消毒と正しい手洗い。普段の手洗い方法でどれだけ汚れを落とせているか確認してほしい」と話した。
この後、参加者たちは、汚れに見立てたローションを手に塗り、普段通りの手洗いを行った上でブラックライトを手に当てると、想像していたよりも汚れが残っていることに驚いていた。
赤松さんは「爪の周辺や手首、関節の部分の洗い残しが目立つ。正しい方法でこまめにしっかり洗ってほしい」と呼び掛けた。
参加者たちからは「まさか、こんなに汚れが残っているなんて」や「全然洗えていなかった」などの感想が聞かれた。
指導を受けて洗い直した参加者たちが再度チェックすると、洗い残しが少なくなっていることを確認。今後の業務に生かそうと「洗い残し無し」に向けてマイスターの説明に聞き入っていた。
平戸さんは「皆さんが職場に到着した段階でウイルスは手に付いていると思ってほしい。せきなどの飛沫(ひまつ)感染だけでなく、人の手を介した感染も怖い。しかし、しっかり洗い流せば客への感染は防げる」と訴えた。